シロアリの名をよく耳にしますがそんなに恐ろしいものなのでしょうか。また目につくこともありますか。

「住まいのガン」にもたとえられるシロアリ。いったん侵入すると、木造部分のみならず、コンクリート・金属に至るまで、手当たり次第に食い荒す、恐ろしい生物です。4月下旬から5月上旬にかけて、新たに巣をつくるために、羽アリいっせいに飛び立ちます。シロアリ発見は、この季節が好機。他の時期は土中や木材内部に生息しており、目に触れることがないからです。1匹でも目撃したら、その背後には数十万のシロアリがいると言われ、必ず被害を受けていると思われます。

わが家はまだ新しいので、だいじょうぶだと思うのですが…。

シロアリが好むのは古い木造建築と思いこんでいませんか。実はそれは大きな間違い。むしろ近代建築こそ、シロアリの格好の餌食になるということを知ってください。


伝統的な木造建築
温暖多湿の風土に適合し、防湿防腐を考慮された建築物で、シロアリが発生しにくいものでした。


現代建築
●洋風間取りの増加で、床が低く風通しが悪い。
●コンクリート基礎による換気の悪さ。
●冷暖房の普及で結露の発生しやすい状態。
●材木の乾燥が遅いモルタル・タイル壁の建築の増加。
●木材の質の低下。(外材の増加)

などの点で、シロアリの発生しやすい条件が整っていると言えましょう。こうして見ると、現代建築がいずれ被害を受けることは明らかです。新築の際には、必ず予防を施すよう、心がけてください。

シロアリ被害の有無を知る、簡単な自己診断法はあるでしょうか。

シロアリの被害は、残念ながら外見からはほとんど発見できません。気付いた時には、すでに食害が大きく広がっていることが多いものです。ただ、被害状況がわからなくても、注意していれば、早期発見は可能です。次にあげるポイントをもとに、早速チェックしてみてください。


1. 壁や柱に最近すき間やヒビ割れができた。
2. 浴室の仕切戸や敷居が水を含んで黒くなつた。
3. 障子・襖・引戸などの締まりが悪くなつた。
4. 杭や残材に白いウジ虫のようなものを見かけた。
5. 床下の基礎土台、束石などに粘土状の蟻道(アリの通路)がある。
6. 風通しが悪く、いつもジメジメしている。
7. 門柱や垣根の元が細くなつている。
以上、ひとつでも思い当たる点があれば赤信号です。また、次のような所にあ住まいの方もご注意ください。

●以前は丘陵や山林で、新しく開墾された土地や水田の埋立て地である。
●モルタル建築である。
●近所でシロアリの駆除を見た。
●近所で羽アリが飛ぶのを見た。
以上は早目に専門家にみてもらいましよう。

シロアリを自分で退治する方法はあるでしょうか。

シロアリの予防・駆除は、必ず専門家に任せましょう。“羽アリが飛び出した”といって、その部分に殺虫剤をまいても何の効果もありません。完全に行なうためには、専門家の知識と技術が要求されます。

駆除工事をしたいと思いますが、どのような業者を選べばよいのでしょう。

依頼する場合は、まず(社日本シロアリ対策協会認定の登録業者を選ぶことです。さらに調査と作業は、技術と経験の豊富な認定防除士があたること、協会認定の薬剤を使用すること、などを守っている業者であるかを確認してください。(社)日本シロアリ対策協会認定の登録業者を選ぶことです。さらに調査と作業は、技術と経験の豊富な認定防除士があたること、協会認定の薬剤を使用すること、などを守っている業者であるかを確認してください。